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平成24年8月21日
川相いい仕事マガジン 実務編 Vol.4
発行:川相商事株式会社 『働く喜びを感じるヒト』創造企業
担当:中島 政孝
◆ テーマ : 改正派遣法に関する情報提供
★ 専ら派遣の制限 ★
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いつもお世話になっております。
川相商事 大阪本社所属の 中島 政孝 です。
熱い、暑い日々が続いております。
こう暑いと我々派遣会社が行う「登録面接」において、相当影響がでてくるんです!
情けない話ですが、「登録面接」は天候に大きく左右されてしまいます。
例えば、次のような時、辞退・すっぽかしが多発するのです。
*「すっぽかし」は、業界用語で「スッポン」、2連続で「スッポンポン」です(笑)
・・・表現はおちゃらけてますが、担当者は相当怒ってます(`へ´)
・台風の日
・雨天の日
・雪の日
・氷点下の日
・雲行きが怪しいの日
・猛暑の日
他にこんな時にも多発します。
・受付から面接日まで3日以上ある
・午前中の面接設定
・夕刻の面接設定
・面接場所まで電車・バス等で移動しなければならない
ちなみに、この4つについては、どれだけ真剣に面接に臨み、就職したいのかをはかる
意味で、わざと利用すること(頻繁に)があります(^ε^)
さて、今号は、初刊vol.1でご紹介した「改正派遣法のポイント」の(3)についてです。
(「改正派遣法のポイント」は下部に掲載しています)
【専ら派遣の制限】
「専ら派遣」とは、「グループ企業内派遣」のことで、この派遣する割合を8割以下に制限
するというのが、この改正内容です。
大手の企業様では、グループ企業(以下、「G企業」という)に派遣会社をもつことが多い
ですが、その派遣会社に規制がかかります。
では、G企業の範囲(親子関係)が気になる所です。範囲は次の通り定められます。
1)派遣元事業主が連結子会社の場合
→ 親子関係は、連結決算の範囲で判断
2)派遣元事業主が連結子会社でない場合
→ 親子関係は、外形基準(議決権の過半数を所有、出資金の過半数を出資等)で判断
次に、派遣割合(8割以下)は、毎事業年度終了後、以下の計算式により算出し、計算結果
を事業年度終了後3ヶ月以内に報告しなければなりません。
派遣割合は、
(全派遣労働者のG企業での総労働時間 ― 定年退職者のG企業での総労働時間)÷ 全派遣労働者の総労働時間
で計算します。
尚、重要な注意点としては、
・定年退職者を退職後に、G企業に派遣しても計算式の分子には含まれない。
つまり、定年退職者のG派遣はOKということ。
・定年退職者には、継続雇用後に離職した者や継続雇用中の者も含まれる。
以上のことが守れなかったりすると、派遣事業の許認可を取り消されてしまいます (T_T)
対象の企業様は、この法改正をうけて相当バタバタされていらっしゃると思います。
そこで、この制限によりどのような影響がでるのか、それについて実際にあったお声もふまえて
述べてみたいと思います。
まず、対象にある派遣会社(専ら派遣会社)さんは、同業他社の買収・吸収合併、グループ以外
の新規顧客の開拓、定年退職者の派遣に特化するなどの対策を講じられているようです。
もちろん、「コンプライアンスを維持できなければ、すぐに撤退しますよ。本体に迷惑をかける
わけにいきませんから。」と撤退する企業様も中にはおられます。
次に、専ら派遣会社から派遣スタッフを受け入れられている企業様においては、派遣会社が撤退
することや派遣割合を下げるために、次のようなことを申し入れてくると予想できます。
「派遣ができなくなるので、直接雇用してもらえませんか? 紹介料は○○円です。」
対策としては、
@別の派遣会社から交替スタッフを確保する
A直接雇用する
B派遣の利用停止する
C業務請負にする
*ちなみに、紹介料の支払いについては、契約を見直す必要もありますが、有料職業紹介事業免許
を有しているかの確認も必要です。
最後に、本メルマガを送らせて頂きますと、毎回、数社からご質問を頂きます。
ですので、今号より【質問コーナー】をはりきって開設したいと思います!!
==【質問コーナー】==================================
今回は、ちょうど、グループ派遣についての質問がありましたので、それについてQ&Aしたい
と思います。
質問:グループ派遣は、常に(日々または毎月)、8割以下でなければならないのでしょうか?
答え:事業年度(年間)の総労働時間を用いて計算を行いますので、最終的な数値が8割以下で
あればOK。つまり、事業年度内に8割を超えてしまった月が存在しても大丈夫です。
*24年8月2日、大阪労働局需給調整事業部にて確認
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次号は、『 派遣料金のマージン率公開 』についてです。