Vol.91【2017年、働き方 ― 副業について ―】

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  川相いい仕事マガジン vol.91
   発 行:川相商事株式会社
   Kawai Syouji Group
   『働くよろこびを見つけるヒト』創造企業 http://www.e4510.jp/
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   川相マガジン   e4510情報 (いい仕事情報)
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弊社では2013年より障がい者雇用を始め、現在11名の方が働いています。
今春にも4名の採用を計画しております。

雇用以外では、昨年11月には滋賀県立草津養護学校の1年生の
生徒さん10名が職場見学にお越しになりました。

これは将来の就業意識を高めるため、先輩が働く職場を
見学させて頂きたいと依頼がありました。

バリバリ働く先輩の姿を見て驚いた様子でしたが、
就業へのイメージも高まったようです。

雇用だけではなく、こういった活動を通じて少しでも地域の
お役に立てればと考えております。

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  「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
  労務管理事務所フォージョウハーフの日比野大輔がおくる
  社労士、日比野の現場紹介—☆★☆
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    2017年、働き方 ― 副業について ―
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いつもメルマガをご愛読いただき、
どうもありがとうございます。

労務管理事務所フォージョウハーフで
コンサルティングをしています野波と申します。

2016年から2017年にかけ、
雇用保険や社会保険の拡大、育児・介護休業法の改正、長時間労働の問題…
等々、様々なことが変わったなあ、と感じます。

そして2017年に、もう一つ大きく変わりそうな「副業」について
取り上げてみようと思います。

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┃「副業」 - 原則禁止から、原則容認に… - 
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12月26日の日本経済新聞に、こんな記事が載っていました。
「正社員の副業後押し、政府指針、働き方改革で容認に転換」

今まで、就業規則は

「従業員は、会社の許可なく他の業に従事してはならない」
「会社の許可なく、他の会社の役員に就任し、又は従業員として労働契約を
結んだり、営利を目的とする業務を行ったりしないこと」等、

どちらかというと原則は禁止ですよ、というスタンスを取っている会社様が
ほとんどのように思います。

政府は、厚生労働省で公開しているモデル就業規則を年度内にも
副業・兼業禁止規定を年度内にも外して「原則容認(例外あり)」
に転換するという方針を発表しました。

モデル就業規則が副業容認になったからといって、
副業を容認しなければならない、というわけではありませんが、
今回のニュースから、一つの時代の流れが垣間見えるような気がします。

労働力不足の解消や、税収についてなど様々な目的が関わっているとはいえ、
今回の報道通りに進めば徐々に「副業」に対する意識は
変わっていくのではないかなあと思います。

インターネット上では今回の報道を受け、賛否両論様々な意見が
飛び交っています。

今までは競業への情報漏えいや長時間労働で職務に専念できなくなる
というデメリットがクローズアップされてきていましたが、

会社様には
「スタッフのスキルアップ」
「副業で得た知識を本業に活かしてもらえる」
「労働力不足の防止」というメリット、

スタッフ様には
「安定した収入」
「人脈の拡大」
「スキルアップ」

…などといったメリットに焦点が当たり始めたのかな、と感じます。

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┃副業に対してどう考える?
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先ほど述べた「副業容認」は現段階ではあくまでも政府の意識にすぎません。
それでは、会社様は一体どのようにお考えなのでしょうか?

平成26年度兼業・副業に係る取組み実態調査事業報告書(※1)によると、

副業や兼業の制度については、「認めていない」と回答する会社様が8割を超え、
「推進していないが容認」している会社様が1割強、そして「推進している」
と回答した会社様は0%という結果でした。

副業容認の際の手続き方法では、約23%の会社様が「申請書類による」
手続きを踏んでおり、約28%の会社様は「申請書類はないが会社で
許可を出しているとのことでした。

他方、実際に副業を行う方に対する意識調査(※2)では、
「副収入が必要」というのが副業の理由として最も多く、
続いて「空いた時間の活用」という回答となっています。

(※1)(中小企業庁委託事業) 平成26年度 兼業・副業に係る
取組み実態調査事業報告書 
http://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2015fy/000575.pdf

(※2) 4000人以上に聞いた、ダブルワーク意識調査 ダブルワーク経験者は
57%で過去最高に。 -『エン派遣』ユーザーアンケート集計結果-

http://corp.en-japan.com/newsrelease/2016/3197.html

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃「副業」の容認で、注意すること
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まずは、競業への情報漏えいについては副業の業種の制限、
従業員への説明等で対策を取る必要があるかもしれません。

そして長時間労働により職務に専念できなくなるということにも注意が必要です。

副業により長時間働き、結果疲労がたまり欠勤や遅刻が増えたり、
ケアレスミスが増えたり…。

それだけでなく、健康にも悪影響を及ぼしたり思わぬ事故や労災が
起こる可能性もあるので、特に、健康面については注意が必要です。

ノウハウの流出や、定着している人材の流出の可能性を
はらんでいることもデメリットであり、会社様が副業を禁止する
大きな原因の一つとなっているようです。

今挙げた点は確かにデメリットではありますが、
副業はデメリットを生み出すだけとは限らないな、と私は思ってしまうのです。

例えば極端な例ですが、
事務スタッフさんが副業として飲食業で働くことで接客力がついたり。

小売店で働くスタッフさんが企画等の仕事に携わることで、相乗効果が出たり。
身をもって体験することで、気付くことはたくさんあるかもしれません。

新しい価値観に出会ったり、「スゴイ」人に出会ったり…
スキルだけでなく、広い視野を持つことができる可能性があります。

デメリットよりもその可能性の方が、計り知れないような
そんな気がします。

インターネットを見ると、すでに副業の容認を始めた会社様や、
推奨する会社様も出てきているようです。

弊所の支援先企業にも、取り組みを始めた会社様がいます。
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO08689350T21C16A0TJE000/

政府が「容認」の方向に舵を切ったばかりで
ルール作りや、体制についてはこれから詰められていくという段階です。

先にも述べましたが、政府の姿勢が「容認」の方向に動いたからと言って、
現段階では、「副業」についてどうすべきだ、という強制力はありません。

働き方改革の流れの中で、デメリットから全ての副業を「禁止」とするのは、
少しもったいない…ように感じます。

どうしようかな、とお悩みでしたら、まずはアクションを起こしてみては
いかがでしょうか?

それによってスタッフさんの視野が広がり、仕事的にも人間的にも
成長していってくれるかもしれません…!

副業に関するモデル規定やひな形をもしご入用でしたら、
差し上げますのでお気軽にお問い合わせください!

2017年、うつりゆく「働き方」。
目の前に、たくさんの新しい可能性が広がっているような気がします。

 

  労務管理事務所 フォージョウハーフ
  労務コンサルタント 野波
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