Vol.103【職場に新しい風?】

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  川相いい仕事マガジン vol.103
   発 行:川相商事株式会社
   Kawai Syouji Group
   『働くよろこびを見つけるヒト』創造企業 http://www.e4510.jp/
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   川相マガジン   e4510情報 (いい仕事情報)
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当社では人材派遣・人材紹介の他に製造・物流のアウトソーシングにも
『力』を入れております。
倉庫を保有している当社だからこそ出来る事が沢山あります。

これからも、今までのノウハウを基盤として多方面に展開していきますので
宜しくお願い致します。

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  「愛はあるが甘えのない人事が、ヒトと組織を育てる」
  労務管理事務所フォージョウハーフの日比野大輔がおくる
  社労士、日比野の現場紹介—☆★☆
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    職場に新しい風?
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いつもメルマガをご愛読いただき、
どうもありがとうございます。

労務管理事務所フォージョウハーフで
コンサルティングをしています野波と申します。

本日のメールマガジンでは、今話題の「外国人技能実習生」について
取り上げてみようと思います。

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┃外国人実習生の受け入れ状況
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外国人技能実習生という言葉、耳にしたことがある方は多いと思います。
彼らは「外国人技能実習制度」を利用して来日している技能実習生です。

制度の目的は、日本で培われた技術や技能を修得し、
彼らの国の発展に寄与する人材づくり。
国際協力の一環としての取り組みとして1993年に創設されました。

法務省の報告によると、平成28年末の時点で

受け入れ人数の多い国は、
多い順から(1)ベトナム、(2)中国、(3)フィリピン

受け入れ人数の多い職種は順に、
(1)機械・金属関係、(2)建設関係、(3)食品製造関係、(4)繊維・衣服関係

と報告されています。

技能実習生の数は約22万8千人。
決して少ない数字ではありません。

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┃外国人実習生 受け入れのメリット
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技能実習生を受け入れている企業の96.4%が、事業協同組合や商工会などの
監理団体を通して受け入れているようです。

監理団体を通すと、入国に係る様々な手続きや基本的な日本語の教育、
事務的な手続き、場合によっては生活のサポートを監理団体が
代行してくれるので、

煩雑な手間が省けるうえ、企業単独で受け入れを行うより受け入れ要件や
人数制限が緩和されるようです。

外国人技能実習生を受け入れる企業のメリットは何なのでしょうか?

・日本の技術を学ぼうという強いモチベーションを持った若者が多いため、
熱意を持って仕事を学び、取り組んでもらえる可能性がある

・若く熱意ある若者を受け入れることで社内の活性化が期待できる

・指導や教育を通して作業工程の改善や生産性の向上が期待できる
という点が多く謳われています。

安い賃金で若い労働力を確保できることが大きなメリットだろう
とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。

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┃技能実習生とのコミュニケーションの重要性
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一方で外国人技能実習生について
労災や失踪のニュースが取り上げられています。

労働法令の適用(労働基準法や最低賃金法なども含めて)、
社会保険や雇用保険も、日本人同様法律で定められた通りに
加入する義務があります。もちろん労災も。

機械を扱う業種などは特に、機械の使い方や安全について既存社員が
指導する必要があるかもしれません。

ミスや問題を起こしたり、態度が悪かったりしたら、
きちんと叱る必要もあります。

文化が異なるということも重なり、きちんと叱らないと自分がミスをしたことに
気が付きませんし、何が悪いことなのかに気付きません。

そして何度も同じようなミスをやってしまうという悪循環が起こってしまいます。

ミスや問題を起こしたらその場で叱る。理由も伝える。
それが何よりのトラブル防止・安全への配慮とつながっていきます。

技能実習生には説明すること、叱るということ、彼らの意見に耳を傾けることも
含めて、殊更にコミュニケーションが必要になります。

言葉や文化という壁が大きな技能実習生、日本人社員に行うより指導は
少し手間がかかるかもしれませんが、

その手間を惜しまないことが会社へもたらす大きな影響を
ご紹介したいと思います。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃技能実習生が変えてくれたこと
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技能実習生を受け入れのエピソードとして
東大阪にある三島硝子建材(株)という会社さんのお話をご紹介致します。

(三島硝子建材(株) http://sashnomishima.com/

三島硝子建材(株)の三島社長は、人材不足をきっかけに技能実習生の
受け入れを始めたが、最初はうまくいかなかったと言います。

この会社さんが変わったのは
『この会社、ぜったい潰れます。僕たちはバカじゃない。』
という技能実習生の一言だったそうです。

コミュニケーションは必要最低限で
日本人社員と技能実習生の間の交流もほとんどなく
技能実習生には、誰でもできる仕事をさせる毎日

彼らの国にいる両親や親族はどんな思いでいるのだろう。

『この会社、ぜったい潰れます。』
この一言で、技能実習生にどう接するべきで、
何を教えるべきかが変わったといいます。

この一件があってから、三島社長は受入の時に技能実習生の
実家を訪れているそうです。

実家を訪れ両親と会い、実習生の育った環境を知ることで、
実習に対する責任が持てるようになる上、
技能実習生をサポートしようという気持ちが強くなる気がするといいます。

若くてやる気に満ちた技能実習生を前に、
ベテランの職人さんが生き生きと輝き出したり。

若手の日本人社員も一緒に技術を磨き始めたり。
周りの社員も彼らに技術を教えようと意欲的になったり。

社内で交流していく中で、何でも言い合える風土が醸成されたり。

三島硝子建材さんは、技能実習生の母国に進出し、
工場を建てることになりました。

技能実習生を家族として大事にしようと思うようになって、
新しい事業、海外進出を決意したそうです。

技能実習生たちは
「三島硝子を母国でも作りたいです。」
「三島硝子を母国でシェア1位にします。」
と熱のこもった目で話します。

その思いを胸に、今日もベテランの職人さんから技術を
学ぶことに一生懸命です。

技能実習生を受け入れて、うちの会社はとても変化したよ。
と笑顔で話してくれます。

言葉や文化という大きな壁のある技能実習生。

コミュニケーションや指導の難しさはあるかもしれませんが、
人手不足を補うという存在以上に、
大切なことを思い出させてくれる存在のような気がします。

 

  労務管理事務所 フォージョウハーフ
  労務コンサルタント 野波
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