Vol.101【監督署からの調査への対応とは】

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  川相いい仕事マガジン vol.101
   発 行:川相商事株式会社
   Kawai Syouji Group
   『働くよろこびを見つけるヒト』創造企業 http://www.e4510.jp/
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   川相マガジン   e4510情報 (いい仕事情報)
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川相商事株式会社は、
厚生労働省より「グッドキャリア企業アワード2017」において、

「社内スクールの運営を柱とした非正規社員の正規転換の推進」が評価され、
労働者派遣業では初となる大賞(厚生労働大臣表彰)を受賞しました。

グッドキャリア企業アワードとは、従業員の自律的なキャリア形成の
支援について、他の模範となる取組を行っている企業を表彰し、

その理念や取組内容などを広く発信することで、キャリア形成支援の
重要性を普及・定着させることを目的に実施するものです。

詳しくはコチラ⇒

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    監督署からの調査への対応とは
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いつもメルマガをご愛読いただき、
どうもありがとうございます。

労務管理事務所フォージョウハーフで
コンサルティングをしています川村と申します。

12月を迎え、街はクリスマスムードに包まれていますね。

打って変わって社内では忙しい季節と共に、
忘年会のシーズンもやって来ている頃かと思います。

皆様くれぐれも飲み過ぎにはご注意を…!

さて、あの電通事件以来、一層強化されたとされる、
労働基準監督署から企業への調査・指導。

そんな監督署の調査時の【重点項目】と【企業対応】を、
ご紹介したいと思います。

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┃そもそも監督官の仕事って?
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そもそも監督官が働いている労働基準監督署とは、
【厚生労働省】が司っている、
【労働局】の中の【労働基準部】という部署の一つです。

その中でも役割がわかれており、監督業務をしているのが監督官です。
以下が監督官の仕事です。

まずは今回議題にもさせて頂いている一般的に”調査”と呼ばれる、
《臨検監督》は出頭によるものや、立ち入りによる検査があります。

《臨検監督》には任意に選ばれて、調査をされるもの、
労働者からの申告によるもの、許認可申請があった場合にされるもの、
または、死亡災害等の重大な労働災害があった際に行われるものがあります。

その他にも、会社が倒産した場合、未払いの賃金を
国が事業主に代わり立て替え払いを行う《未払賃金立替払》
《労働相談》や《届出書類の受付》などがあります。

ちなみになのですが、監督官は「司法警察官」という顔も持ち合わせており、
監督官自ら捜査を行い、事件として検察庁に送検する事ができます。

時々ニュースなどで見る《かとく(過重労働撲滅対策班)》は、
まさにその仕事を行っているというわけです。

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┃監督署が重視している点とは?
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これまでは労災防止、賃金の不払い防止、サービス残業の防止を
会社の仕組みから是正する動きが多かったのですが、

H29年度の「地方労働行政運営方針」(※1)によれば、
《長時間労働の是正》が重点課題とされています。

80時間を超過する時間外労働を行っているという疑いがある事業所や、
長時間労働による過労死等による労災申請が行われている事業所も当然、
監督指導の対象となってきます。

そういった情報源は、前項《監督官の仕事って?》にも書かせて頂いた通り、
従業員や元従業員から監督署への申告がきっかけであることもあります。

社内では何気なく働いていても、実は心の内に不満をためていて、
どうにも解決する事ができず、監督署へ駆け込むというパターンでしょうか。

上司に相談しても無駄と思っていたり、
相談する相手がいないのかもしれません。

メールやネットの時代だからこそ、顔を合わせて会話をする事が
大切なことだなと感じます。

(※1)厚生労働省 H29年度「地方労働行政運営方針」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000159989.html

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┃調査が来たら
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そもそも調査が来るのは事前に余裕を持って知らせてくれるものばかりでは
ありません。予告なく来る場合も有ります。

そんな事態を想像した時に「もしやあの事では…?!」
と思い当たる節がある場合は、早速対策を講じるのが一番です。

万が一調査を拒否した場合は処罰の対象となります。
罰則が怖いから調査は無視!なんてことは最悪のパターンということです。

具体的には、是正勧告に従わないなど悪質な事例については、
書類送検(司法処分)し、経営者らの刑事責任を問われてしまうことです。

監督官は送検する事を目的に働いているのではなく、
あくまで会社を良くするために行っているので、
会社を良くするいい機会だと思って一緒に改善することが大切です。

ただ、急に対策を講じろと言われてもできない事もあると思います。
人間関係や、会社の仕組みなど、今日の明日で変えられる事ではありません。

急な依頼や、新入社員が業務に慣れるまでの期間などは、
どうしても残業になる事もあるでしょう。

場合によっては残業を減らす事が、
従業員の士気を欠いてしまう事もあると思います。

そんな場合でもきちんと対応できるよう、
日頃から対策をしておくのが一番の対策です。

社員同士のコミュニケーションを社内、社外ではかる事や、
労務管理の整備をするのも一つです。

信頼関係を築く事が何よりの対策であることに間違いはありません。

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┃最後に
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時代が流れるにつれて、ルールはどんどん増えていく一方で、
それで社会は本当によくなっているのか?

と感じることがあります。

ルールがあることによって、
良かったこともあれば、悪かったこともある。
きっと誰もが思っている事ではないでしょうか。

調査を機会にルールを作った事で、雁字がらめになるのではなく
人がのびのびできる環境を作るお手伝いを
もっともっとしていきたいと思います。

 

  労務管理事務所 フォージョウハーフ
  労務コンサルタント 川村
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